「出前館って、確定申告はどうするんだろ?年末調整とかあるのかな?」
「出前館で稼いだ分の報酬はどうやって確定申告すればいいのかな?」
出前館の配達員を始めたい人、すでに始めている人は「確定申告が必要か否か」が気になるかと思います。
そこで本記事では、
- 出前館で確定申告が必要な人
- 出前館の確定申告をする方法
- 出前館の確定申告をする際の注意点
を解説していき、経費として計上できる出費や、申告の際の注意点についても細かく解説していきます。
3分程度で読めて、あなたが確定申告すべきかどうかなどすぐに分かるので、ぜひ参考にしてみてください。
出前館の配達員は「業務委託」のみ確定申告が必須!
出前館の配達員といっても、「バイト配達員」「業務委託配達員」の2種類があります。
- バイト配達員は出前館と雇用契約を結んでおり、コンビニ等の一般的なアルバイトと同じ扱いなので、確定申告をする必要はありません。
- 業務委託配達員は出前館に雇われない個人事業主となるため、稼いだ報酬が一定額を超えると確定申告が必須になります。
また、ほとんどの方が業務委託配達員として働いていると思います。
税金に関するルールをあまり考えずに登録した人も多いかと思うので、この機会にきちんと把握しておきましょう。
業務委託は個人事業主
出前館の業務委託配達員は個人事業主(フリーランス)として働くことになります。
出前館と雇用契約を結ばない点がバイトとの違いで、福利厚生が受けられない反面、好きな時間に働けて報酬に上限がないという特徴を持っています。
これはUber Eats(ウーバーイーツ)の配達パートナーも同じなので、イメージがつきやすいのではないでしょうか?
従業員として労働するのではなく、個人で配達業務を請け負うという形なので、一定額を超えたら確定申告が必須となります。
日本のフードデリバリーサービスの中でも出前館の業務委託配達員は特に稼ぎやすいため、節税の対策をしなければなりません。
税務署・役所などもデリバー配達員が稼いでいる事に気づいており、きちんと申告をするかどうか目を光らせているため注意が必要です。
業務委託で確定申告が必要な人
- 副業:20万円を超えた場合
- 本業:48万円を超えた場合
- 学生:38万円を超えた場合
◆副業で20万円を超えた場合
出前館を副業で行う人は、年間20万円以上稼いだ場合に確定申告が必要になります。
年間20万円は月に16,667円を稼いだら到達するので、副業レベルでも超える金額でしょう。
そのため会社が休みの日に働くとしても、年間収入20万円を超えることがほとんどです。
また、20万円を稼ぐことができなかった場合でも「住民税の申告」はしなければなりません。
確定申告をしなくていいのは「所得税」の部分だけなので、住民税は忘れないようにしましょう。
◆本業で48万円を超えた場合
出前館を本業として働く人は、年間48万円以上を稼いだ場合に確定申告が必要になります。
所得控除では基礎控除が48万円として決められており、ほかの控除がない人で年間所得が48万円以下の場合は確定申告はしなくても良いです。
とはいえ、本業とするなら年間48万円はほとんどの方が到達するでしょう。(到達しなければ最低限の生活も厳しいかと思います。)
また、副業と同じく住民税の申告が必要になります。
◆学生で38万円を超えた場合
出前館の配達を学生が行う場合、年間38万円以上を稼いだ場合に確定申告が必要になります。
38万円を超えた場合は扶養から外されるため、その点も注意が必要です。
出前館の報酬は「事業所得」または「雑所得」
出前館を本業で稼いだ収入は「事業所得」の扱いになるため、その年における「総収入金額」から「必要経費」を差し引いて計算します。
1年間で稼いだ収入から必要経費を差し引いた金額に対して所得税がかかります。
そのためできるだけ必要経費を計上して所得金額を抑えることが重要だと言えるでしょう。
一方、副業として片手間で稼いだ収入は「雑所得」として扱われます。
雑所得も「総収入金額 - 必要経費」という計算になるため、事業所得と同じ方法だと把握しておいてください。
出前館の業務委託が確定申告をする方法
年間報酬の総額を計算する方法
出前館の「年間報酬」として認識される金額は、毎月振り込まれる金額の総額となります。
つまり、現金払いで受け取った報酬は対象外となるため、現金で受け取ることが多いほど税金を支払わずに済むということです。
出前館の配達で現金を受け取った際は、その日の最後に登録した拠点へ行って精算する必要がありますが、年間報酬としてはカウントされません。
自分の銀行口座に振り込まれた金額のみが年間報酬の総額となります。
課税される所得を割り出す方法
課税対象の所得とは「年間報酬の総額から必要経費を差し引いた分の金額」のことを指します。
所得を割り出すには、単純に年間報酬総額から必要経費を引けば良いということです。
そもそも必要経費とは「事業を営む上で必要な支出」という意味なので、そのためにお金を費やしたことを証明できる「レシートや領収証」を残しておきましょう。
- スマホで手軽に地図を確認できるように、自転車のハンドルに取り付けられるスマホホルダーを購入した
- 登録した配達エリアに行くために電車賃を使った
- バイクのガソリンを入れた / 自転車のタイヤがパンクしたから取り替えた
など、これらの出費は経費として引くことができるため、現金で支払った場合はできるだけ領収証をもらうようにしましょう。
クレジットカードで払った場合はその記録が残るため、クラウド会計サービスを利用すればすぐに出てくるので便利です。
経費として認められる出費
出前館の配達に関わる出費として、以下のようなものを必要経費として計上できます。
- 自転車やバイクの購入費用
- レンタサイクル、レンタルバイク費用
- 自転車、バイクのメンテナンス費用
- 駐輪、駐車をした際の駐車場代
- バイクのガソリン代
- 配達中の水分補給に使った費用
- 登録した配達エリアまでの交通費
- 配達バッグ、スマホホルダー、雨カッパ等の備品
- スマホの通信料
- 自転車、バイク任意保険の費用
考えられるものはこの程度ですが、あまりにも関係ないものは含めないようにしましょう。
おすすめのクラウド会計ソフト
確定申告(特に経費を計上できる青色申告)では簿記の知識が必要で、帳簿の作成なども行わないといけないので面倒です。
その際に役立つのがクラウド会計ソフト。
- 弥生会計
- マネーフォワードクラウド
- freee(フリー)
どれも自動で計算や経費の振り分けをしてくれるため非常に簡単です。
残しておいた領収証の写真を撮るたびにAIが認識するため、わざわざ書類に書き込む必要はありません。
会計ソフトにクレジットカードを登録すれば、配達のために払った費用のデータを掘り出せるため非常に便利です。
セキュリティー面でも安全に管理されているため、作った書類をなくすといったリスクもありません。
出前館の確定申告をする際の注意点
経費に関係ない出費は含めない
経費として計上できるのはあくまで「事業に関係するもの」です。
少しでも節税しようと、出前館の配達の枠から外れるような出費まで含めると、罰金を受ける可能性があるため注意してください。
経費を計上する際に、本当に出前館の配達に関係する出費なのかを慎重に考えましょう。
一定金額に達した年は必ず申告する
出前館で得た収入は、本業や副業などで定められている金額を超えると確定申告が必要になります。
その場合、確定申告をしないでいると「無申告」として税務署から指摘を受ける可能性があるでしょう。
税務署はたくさん稼いでいる人から沢山の税金を集める傾向があるため、その特徴を知った上で確定申告をしない人がいますが、違法となるためリスクが伴います。
結果として、本来納税していたであろう金額をはるかに超える罰金を払うことになりかねないため、素直に納税するようにしましょう。
(5年以下の懲役、または500万円以下の罰金、または両方が課される可能性大です)
ほとんどの場合が一定金額に達すると思うので、必ず提出するようにしてください。
確定申告の期限までに提出する
1月1日から12月31日までに得た出前館の収入は、翌年の2月16日から3月15日までの間に確定申告を行いましょう。
期限を過ぎた場合は、すべて「期限後申告」とみなされるため、申告の内容によっては無申告加算税や延滞税が課せられるからです。
もし申告を遅れた場合は、速やかに税務署に連絡をして申告書を提出しましょう。
経済的に苦しいからと提出を延ばしていたら、逆にたくさんお金を払う羽目になるため注意が必要です。
まとめ
「出前館の配達員は業務委託のみ確定申告が必須!方法や注意点についても」というテーマで、出前館の業務委託配達員の納税に関して解説していきました。
- 副業:20万円を超えた場合
- 本業:48万円を超えた場合
- 学生:38万円を超えた場合
まずはそれぞれの一定金額を把握していただき、年間総額を計算するようにしてください。
確定申告はクラウド会計ソフトを利用する方が、かなり効率的なので”お金がかかっても”利用することを推奨します。
また、必要経費は必ず出前館の配達のために使ったお金だけを計上するようにしてください。
→【人気】出前館配達員の給料と報酬の目安。月収いくら稼げるか公開。
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